2:53~ (右チャンネル)
教会に住み着いた鼠達、その中で一番大きく醜い奴が契約の箱を盗み出した夜
あの晩から鐘の音は止まず、誰もが帰る場所を無くし目的地を失った。
欠落した月に照らされたスケートリンクで待ち人の名前を氷の上に刻み込む男達と
枯れたブーケの香水を振りかけ踊り狂う女達。
夜の支配者、24時間前の憂鬱に急かされながら僕達は出来るだけ冷静にその列に加わる
送り火は空を焦げ付かせ、もう二度とこの街に朝が来ることがないことを、まだ誰も知らない。
まだ、誰も知らない。
されとして何を怖れることがあるだろう?
もう箱は開いたのだ。
身を守る法も雨傘も無く、立てた襟に微笑みを讃え、もう往こう。
もう、往こう。
- 「だが、ワインは赫 (Deep Red Wine)」にも上記の歌詞が用いられている。